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山下整骨院・山下鍼灸院

自律神経機能の見える化医科学学会に基づく施術

体性-自律神経系 生活科学研究所

Institute of  Somatic Autonomic Nervous System Life Science

院長 山下和彦(博士: 生活科学/大阪市立大学)

練馬区豊玉北4ー2ー12 AM9:30~PM6:00(月~金)   03-3991-7943   

(土・日、祝祭日は時間要相談)  

 

 

 

 

 

 

 

           呼吸性洞性不整脈
       RSA; respiratory sinus arrhythmia

2025年12月4日 更新


西條一止博士(筑波技術短期大学元学長・同名誉教授)
著書「臨床鍼灸学を拓く」からの引用


西條先生が宝塚医療大学副学長の時、私は鍼灸学科准教授として「鍼灸刺激が心身に及ぼす影響」に関する共同研究者でした

上図は、深呼吸による呼吸性洞性不整脈が
副交感神経遮断剤アトロピンにより心拍変動が消失したグラフ

下図は、呼吸曲線(上)と瞬時心拍数(下)です。
吸気で呼吸曲線は上昇し、呼気で下降します。


一般に、健常者は誰でも
吸気時には心拍が増加し、呼気時には心拍が減少します。

この不整脈は正常な生理反応で誰でも起きる現象です。
この現象が呼吸性洞性不整脈です。


高血圧、糖尿病、心不全、心身症など
自律神経系疾患の方は
呼吸性洞性不整脈が起こりません。

 深呼吸をすると、息を吸うときに心拍数が増加、吐くときに減少するという生理反応が「呼吸性洞性不整脈」です。

 高血圧、糖尿病、心不全、心身症などの自律神経系の病気がある人では、重症な人ほど、この現象が起こりません。

 この現象は、自律神経遮断剤を使用した実験から、呼気時に心拍数が減少するのは副交感神経機能が亢進するからであって、吸気時に心拍数が増加するのは副交感神経機能が抑制するからです。吸気時に交感神経が亢進して心拍数が増加するわけではありませんので、この生理現象は解釈に注意が必要です。

 つまり、呼吸性洞性不整脈が生じることは副交感神経機能が高まっている証拠です。

 逆に、呼吸性洞性不整脈が生じない場合は副交感神経機能の働きが悪いということです。

 一方、臥位平均心拍数が50bpm後半~60bpm前半、もしくは座位70bpm、立位80bpm前後であると共にと呼気時最小心拍数の差が無いことは、副交感神経機能は正常です。

 しかし、差があることは、副交感神経機能の働きが悪いということです。絶対評価と相対評価がゴチャゴチャにならない様にご注意あれ!

 

 11月8~9日にアーチェリー日本代表選考会が開催される中、かねてからサポートしている上原瑠果選手に心拍変動(HRV)、呼吸性洞性不整脈(RSA)により自律神経機能を検査して、試合前のコディショニングをおこないました。

 トップ選手の自律神経機能による体調管理、コンディショニングと戦績との関係は日本体力医学会で発表予定です。

 2025年11月13日に初診で来院したCOPD(慢性梗塞性肺疾患: 回復の見込めない慢性の進行性肺疾患)の、自律神経機能検査におけるRSAも深呼吸訓練、両肩甲帯部、腰背部の筋の弛緩で楽に呼吸が出来るようになりました。

 深呼吸、ストレッチ運動は自律神経機能が改善することが心電図周波数解析から明らかになっていますが、当院の初診COPD患者にも有効性が明らかになりました。日本自律神経学会で発表予定です。

 高血圧、糖尿病、心不全、心身症など自律神経系疾患には、薬物治療だけでなく、様々な物理刺激を併用することによって的確な患者への刺激が改善回復に有効ですので、当院では各学会で症例報告をこれからも継続していきます。

 当院では、慢性疾患のある全ての方に呼吸性洞性不整脈の有無を検査することで、自律神経の働きを評価してから適切な治療を選びます。だから、重症で入院するほどでは無い全ての方が改善するのです。

 症状改善に時間を要する慢性症状の方は、生活環境・会社、地域や家族の人間関係の影響を確認する必要があります。

 また、食事の内容と食事時間、さらに睡眠の質と量といった生活の修正を見直せば、症状改善が非常に早いことが当院の臨床例から明らかになっています。

 当院の特徴は自覚症状に伴う心身状態の生理的な見える化です。

 一般鍼灸院、一般整骨院にはこうした検査はないので、患者症状の判断は患者自身の主観的評価でしかないため、本当に心身の改善になっているかがわからないのが現状です。

自律神経機能調節と心拍変動

洞性徐脈;30拍/分以下

 洞結節からの刺激興奮は本来は一定のリズムですが、興奮が少ないと脈が遅くなります。30拍/分以下になると酸素が全身に行かないことから失神することもあり、ペースメーカー埋め込み術の対象となります。

洞性頻脈;100拍/以上

 感染、発熱、甲状腺機能亢進、運動、ストレス、痛みなど、病気や生理反応によって起こる現象です。原因を明確にして、薬物療法が必要な場合もあります。

える深呼吸自律神経

心電図の見方

呼吸と心拍数
一般に、10秒間に1回の呼吸、1分間に6回の呼吸が
副交感神経機能=迷走神経機能が最大化すると言われます

 

Mind-Body Connection Test

自律神経検査(MBCT)

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