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山下整骨院・山下鍼灸院
院長 山下和彦
(鍼灸師、柔道整復師、健康運動指導士)
(体育学士 / 教育学修士/博士: 生活科学)
大阪公立大学 都市健康・スポーツ研究センター 客員准教授
東京都練馬区豊玉北4ー2ー12 03-3991-7943 (土・日、祝祭日、平日時間は要相談)
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慢性的な痛みが消えない背景には、単なる「末梢の組織損傷」ではなく、脳や神経系の処理機能の誤作動(中枢性感作=脳の過敏化)が深く関わっています。以下は、これを証明する代表的な5つの医科学論文に基づく根拠です。
1. 触るだけで痛むメカニズム(アロディニア)
皮膚への「なでる・触れる」という軽微な情報(Aβ繊維)が、脊髄後角の神経回路の誤作動や大脳の情報処理機能低下により、脳へ「強い痛み」として誤伝達される現象です。
論文: Tactile allodynia: A review of mechanisms and pathways (Sandkühler et al.)
2. 刺激の違いと感受性の違い:個人差を生む脳の構造と機能
同じ強度の物理的刺激を与えても、一次感覚野・帯状回・島皮質といった「脳の痛覚ネットワーク」の反応には極めて大きな個人差があることがMRI画像解析で明かされています。
論文: Individual differences in pain sensitivity and pain modulation: A review of functional and structural brain imaging studies (Coghill et al.)
3. 中枢感作(神経の過敏化)
神経系が一度「感作(過敏化)」に陥ると、元の組織損傷が治癒していても軽微な触覚に強い痛みを感じる一方、叩く・押すといった強刺激への反応が通常の痛覚閾値から大きく乖離します。
論文: Central sensitization: Implications for the diagnosis and treatment of pain (Woolf, C. J.)
4. 触覚と痛覚の伝達ルートの違い(神経繊維の特性)
静的な触刺激(触る)、動的な触刺激(なでる)、衝撃刺激(叩く・刺す)は、それぞれ異なる受容体を経由して脳へ伝達されます。
論文: Mechanisms of Mechanical Allodynia and Hyperalgesia (Luo et al.)
5. 強い刺激(叩打・圧迫)に対する痛みの遮断(下行性痛覚抑制)
「強い刺激(叩く・押す・痛み刺激)が入ると、脳幹から下行性抑制系が働き、全身の痛覚閾値を上げて痛みを感じにくくする」という「痛みが痛みを制する」生体防御メカニズム。
「叩かれても痛くない(強い刺激に耐性がある)」人の神経抑制メカニズムを説明しています。
論文: Conditioned pain modulation (CPM): A review of the mechanism and clinical applications (Yarnitsky et al.)
まとめ(現象の整理)
1.「触って痛い(触覚アロディニア)」
脊髄〜脳での中枢性感作(大脳の過敏性)、および抑制系(痛みを抑える)機能低下。軽微な触覚シグナルが痛覚信号へ誤変換されて、痛みが感じやすくなっている状態
2.「叩いて痛くない(脳の下行性痛覚抑制機能の正常作動)」
強い機械的刺激(叩打など)が入った際に、脳幹からの下行性痛覚抑制系が正常に機能し、痛み信号の入力を遮断・減衰させている状態。
【最重要】なぜ体調(数値)が戻っても痛みが消えない
「自覚症状の改善」と「身体機能(数値)の回復」には、必ずタイムラグ(時間差)が存在します。
脳の中枢性感作(過敏化)が起きている方は、施術によって自律神経機能や整体データが正常に向かっていても、脳の「痛みの記憶」が即座に切り替わるわけではありません。
この【客観的数値の回復】と【主観的感覚の消失】のズレを理解できず、「すぐ痛みが消えない=効いていない・治っていない」と主観(感覚)だけで判断してしまうことこそが、慢性症状を長期化させる最大の原因です。
痛みの監視(不快の除去)ばかりに固執すると、脳は緊張状態から抜け出せません。回復を早める鍵は、日常の中で「快」の脳内ホルモンを積極的に分泌させ、脳の痛みの記憶を物理的に上書きすることにあります。
1.朝散歩・軽運動(セロトニン ➔ メラトニン生成) 朝の日光とリズム運動で不安を抑える「セロトニン」を分泌させます。これが約13時間後に睡眠ホルモン「メラトニン」へ変化し、7〜8時間の質の良い睡眠(脳の夜間リセット時間)を作ります。
2.適度な身体活動(βエンドルフィン・ドーパミン) 強烈な鎮痛作用をもつ「βエンドルフィン」や達成感を生む「ドーパミン」を促し、痛みの閾値を引き上げます。
3.温かい人との交流(オキシトシン) 安心感をもたらす「オキシトシン」が交感神経の過緊張を解き、脳に安全信号を送ります。
改善・回復を妨げる「2つのメンタリティ」
長引く慢性症状から抜け出せない方には、神経生理学的な問題だけでなく、共通した心理的パターン(認知の歪み)が存在します。
①「自暴自棄(どうせ治らないという諦め)」
「何をやっても無駄だ」というストレスやネガティブな感情は、脳内で交感神経を過剰に緊張させ、中枢性感作(アロディニア状態)をさらに増悪させます。自暴自棄になること自体が、自ら脳の痛みのボリュームを上げているのです。
②「他力・依存(誰かに一発で治してもらいたいという姿勢)」 「病院や施術者が治してくれるはずだ」「自分の感覚がすべてだ」と他責にし、身体の回復プロセスを学ぶ努力を放棄してしまう状態です。痛みの改善や脳の再学習(可塑性)には、患者自身が「自分の身体の現在地を客観視し、主体的に向き合うこと」が不可欠です。
「不眠症状が治りたい」と言いながら、スマホを長時間診て、ブルーライトを浴びて、AM1∼2に寝て、AM9~10に起きる生活が変わらないという人は、改善・回復には極めて困難な方です。
当院が目指す根本改善(ご来院をお考えの方へ)
当院は、単なる「その場しのぎの痛みの緩和」や「感覚だけに頼った施術」は行いません。
脳波・心電図などの客観的データに基づき、あなたの脳と自律神経が今どのような状態にあるのかを科学的に可視化します。 「自分の感覚(主観)」だけに振り回されず、身体の生理的改善プロセスを正しく理解し、根気強く根本改善を目指す覚悟のある方のみ、当院は全力でサポートいたします。
当院の医科学的アプローチを求め、全国(北海道・大阪・鹿児島など)から飛行機や新幹線で来院される方や、片道2時間前後をかけて通われる方(木更津・成田・鎌倉など)もいます。
毎週の通院が難しい遠方の方でも、集中して脳と自律神経をリセットできるよう、2つの短期集中プログラムもご用意いたしました。
ご自身の地域やスケジュールに合わせ、下記の特設ページより詳細をご覧ください。