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東京都練馬区豊玉北4ー2ー12  03-3991-7943 (土・日、祝祭日、平日時間は要相談)

院長 山下和彦

(鍼灸師、柔道整復師、健康運動指導士) 

脳波測定・心電図測定・呼吸測定・基礎体力測定による体調確認と生活指導

※現在通院中の方でも「上記測定で心身状態のグラフ化と数値化の確認(8,800円)」

 1. はじめに:なぜ私たちは「異常なし」でも苦しいのか?

 医療機関に受診しても、全身の倦怠感、息苦しさ、動悸、めまい、あるいは頑固な不眠を訴えても、検査に異常が無ければ病気として診断されない場合場多い。

「検査の結果、特に異常はないので、どこも悪くありませんよ。」

 本人にとっては立っていられないほど辛い苦痛があるにもかかわらず、医学のシステム上では「病気ではない」と判断される。

 この瞬間から、患者様はどこにも行き場のない「言葉にならない苦しみ」という、出口のないトンネルに放り込まれます。

 世間一般の常識では「病気ではない=健康である」とみなされますが、当事者感覚はそれに一致することは決してないのです。

 では一体、「健康」とは何なのか。「病気」とは何なのか。

 そして、この近代医療の網の目からこぼれ落ちてしまう「不健康」とは、正確にはどのような状態を指すのか。

 本稿では、WHO(世界保健機関)の定義の限界と、臨床現場で数 多くの慢性症状に向き合ってきた私たちがたどり着いた「不健康の評価学」の視点から、これら3つの概念を根本から再定義します。

2. WHOが定めた「健康」の理想と、その構造的限界

 私たちが普段何気なく使っている「健康」という言葉の国際的な基準は、1948年に採択されたWHO(世界保健機関)憲章の前文に記されています。

「健康とは、肉体的、精神的および社会的に完全に良好な状態であり、単に疾病または病弱が存在しないことではない。」

 この定義の画期的な点は、「病気にかかっていない状態(消極的な健康)」だけを健康と呼ぶのではなく、心身ともに満たされた「ウェルビーイング(良好な状態)」という能動的な概念を打ち出したことにあります。

 しかし、臨床の現場に立つ人間から見ると、このWHOの定義には大きな構造的限界と、現代人にとって残酷な矛盾が潜んでいます。 「完全な」良好な状態を基準にしてしまうと、少しの疲労、一時的な不眠、あるいは慢性的な肩こりや胃もたれを抱えた瞬間に、人類の大部分が「不健康(あるいは健康ではない)」ということになってしまいます。

 さらに問題なのは、WHOや近代の保健医療システムには、「健康」の対義語として明確な「病気」しか存在しない点です。

 医療制度や保険診療の仕組み上、「病気の診断名がつくか、つかないか」の二元論でしか人間を評価できないため、病気ではない状態はすべて「健康の範ちゅう(あるいは気のせいや不定愁訴)」として一括りに処理されてしまうのです。ここに、現代医療の巨大な死角(グレーゾーン)が存在します。

3. 近代医学が捉える「病気(Disease)」の本質とは何か?

 では、近代医学における「病気(疾病)」とはどのように定義されているのでしょうか。

 医学的・科学的なシステム(国際疾病分類であるICD-5)において、病気とは基本的に「特定の臓器、組織、あるいは細胞の構造的破壊(器質的異常)や、明確な病原体・代謝異常による機能不全」を指します。

  • 胃の粘膜に潰瘍(穴)ができている(器質的疾患)

  • 心臓の冠動脈が詰まっている(器質的疾患)

  • 血液中の特定のホルモン数値が基準値から大きく逸脱している

  • 寄生虫、ウイルス、細菌などの感染

 これらはすべて、近代医学の「標準治療」や「保険医療」の範ちゅうであり、医師が診断を下し、手術や薬物療法というダイレクトな介入を行うための対象となります。

 つまり、病気とは「形ある異常(器質的変化)」が証明できるものです。だからこそ、検査の数値に異常が現れない限り、医学の枠組みでは「病気ではない」と判断せざるを得ないという構造的な事情があります。

4. 医学の死角に存在する「不健康」の正体とは?

 そこで、現代の慢性症状に苦しむ方々の「病気でも無ければ、健康でもない」実態を直視しなければなりません。

 彼らの多くは、病院の精密検査では「異常なし(=病気ではない)」と診断されます。しかし、実際には日常生活・社会生活には充実感・達成感なく、自陣の様々な症状に苦しむ毎日が日常的な生活実態です。この生活をどのように解釈すれば良いのか!

 この心身状態は、脳の中枢神経は常に過興奮状態にあり、自律神経のバランスは崩れ、呼吸動態(RSA)は乱れ、心身の制御システムが激しくエラーを起こしている状態です。この状態は健康でなく、明らかに何らかの病気であると思うのが当たり前な感情です。

 この状態を、当院では「不健康」と定義します。

【不健康の定義】

器質的な疾患(病気)や医療的検査数値の異常は認められないものの、脳の中枢神経の過興奮、自律神経の乱れによる呼吸・身体機能の制御システムに「機能低下(エラー)」が生じている状態。

これにより、本人は耐えがたい主観的苦痛(息苦しさ、動悸、めまい、不眠など)や精神的・社会的閉塞感(決断・行動の抑制)を抱え、人間が本来持っている「自己調整力」が著しく阻害されている状態。

 つまり、「病気」が【臓器・構造の故障(器質的異常)】であるならば、「不健康」とは【システム・連携の不全(機能低下)】です。 臓器は壊れていなくても機能が低下し、それを統御する脳と自律神経の機能が暴走、あるいは疲弊している状態。それがゆえに、心身の機能低下が体調を増悪させている。これが、検査に映らない慢性症状の本質なのです。

5. 「健康・病気・不健康」の明確な比較軸

 これら3つの概念を整理すると、それぞれの違いが鮮明になります。

概念 判断の基準 本人の状態・実感 医療・支援のアプローチ
健康 器質的異常なし + 心身のシステムが正常に機能している ウェルビーイング(良好)、生命力に満ちている 日常生活の維持、予防医学、運動・栄養管理
病気 検査数値の異常、臓器の器質的破壊・疾患(診断名がつく) 組織の損傷に起因する明確な症状・苦痛 医師による標準治療、投薬、外科手術(保険医療)
不健康

検査異常なし 

だけど脳・自律神経の制御システムに機能低下がある

耐えがたい主観的苦痛、決断・行動の停止、QOLの著しい低下 脳と身体の機能再学習、能動的行動変容、客観的データの可視化評価

6. なぜ「不健康の評価学」を提唱するのか!

 世間では「健康保持」や「病気の予防」が声高に叫ばれています。しかし、その多くは「生活習慣病にならないため」「がんを早期発見するため」という、あくまで従来の「病気」を回避するための医療の延長線上にあります。

 しかし、当院が臨床の現場で日々向き合っているのは、病気ではないが、かといって健康でもない、その間の広大な荒野(不健康の層)に立ち尽くしている人々です。 彼らは医師の標準治療の範ちゅうから外れてしまうため、「考えすぎです」「様子を見ましょう」と言われ、改善の糸口をつかめずに苦しみ続けています。

 だからこそ、当院では主観的な苦痛や曖昧な不定愁訴として片付けられてきたこの領域に対し、脳波、心電図、呼吸動態(RSA)、基礎体力測定などの客観的データを用いて「不健康の度合いや機能低下」を正しく測定・評価する『不健康の評価学』を提唱しなければなりません。

7. おわりに:自らの手で「機能」を取り戻すために

 健康、病気、そして不健康。 この違いを正しく理解することの最大の意義は、「自分が今、どの状態にいるのかを正確に知ること」にあります。

 もしあなたが今、「病気ではないのに、不健康の泥沼から抜け出せない」と感じているなら、それはあなたの意思が弱いからでも、気のせいでもありません。脳と自律神経の機能低下という、客観的に評価・修正が可能な生理学的エラーが起きているだけなのです。

 病気を「治してもらう(受動)」のではなく、不健康な状態から自らの脳と身体の「機能を呼び覚ます(能動)」。そのための最初のステップは、ご自身の現在の心身状態を客観的なデータとして直視することから始まります。私たちは、その科学的な羅針盤を示す場所であり続けます。

 全国の遠方から来院する方が増えてきました。

当院の医科学的アプローチを求め、全国(北海道・岩手・大阪・鹿児島など)から飛行機や新幹線で来院される方や、片道2時間前後をかけて通われる方(甲府・木更津・市川市・成田・鎌倉など)もいます。

 毎週の通院が難しい遠方の方でも、集中して脳と自律神経をリセットできるよう、2つの短期集中プログラムもご用意いたしました。

 ご自身の地域やスケジュールに合わせ、下記の特設ページより詳細をご覧ください。

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