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山下整骨院・山下鍼灸院
体性-自律神経系 生活科学研究所
 

Institute of  Somatic Autonomic Nervous System Life Science

院長 山下和彦(博士: 生活科学/大阪市立大学)

練馬区豊玉北4ー2ー12 AM9:30~PM6:00(月~金;土・日、祝祭日は要相談)

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          深呼吸と瞬時心拍数

2025年6月5日 更新

 「心臓の鼓動と健康の関係」

 心臓の鼓動は常に一定ではなく、「ゆらぎ」があるのが正常です。一拍ごとに速くなったり遅くなったりする変化があり、これは心拍変動と呼ばれます。特に、呼吸や姿勢によって心臓のリズムは影響を受けることが分かっています。

 しかし、極端な心拍変動が見られる場合は、不整脈(心室細動など)の可能性があるため、循環器内科の診察が必要になります。

 また、心不全、高血圧症、糖尿病、自律神経失調症などの病気がある方は、心拍変動がほとんど起こらなくなることがあります。これは、自律神経の働きが低下しているサインかもしれません。

 心電図の波形について

 心電図は心臓の動きを記録するもので、波の形(波形)にはそれぞれ異なる役割があります。

  • P波 → 心臓のペースメーカーとして、心臓の動きをスタートさせる信号。
  • QRS波(特にR波) → 心臓が収縮し、全身へ血液を送る動きの信号。
  • T波 → 心臓がリラックスし、次の鼓動に向けて準備するための信号。

 このように心電図を分析することで、心臓の健康状態や異常の有無を判断することができます。心拍変動が気になる方は、自律神経のバランスを整えたり、医療機関で診察を受けることが重要です。

 日頃から心臓の健康を意識し、深呼吸やリラックスを取り入れて、自律神経を整えることが役立ちます!気になる方は、ぜひご相談ください。

 

 

 「心拍数と脈拍数の違い」について簡単に解説!

 心拍数とは、心臓が1分間に何回鼓動するかを表したものです。これを測る方法として、「R波とR波の間隔」を数えることで心拍数を計算できます。

 一方、脈拍数とは、心臓の鼓動が体の動脈に伝わる回数を指します。通常、手首の橈骨動脈や首の頸動脈で脈を感じて測定します。

 心拍数の計算方法

  • R波とR波の間隔が1秒ごとに一定であれば、心拍数は60拍/分になります。
  • R波とR波の間隔が0.5秒ごとに一定であれば、心拍数は120拍/分になります。

 しかし、心臓の鼓動は常に一定ではなく、微妙に**変動する「ゆらぎ」があります。この変化を「心拍変動」**と呼びます。

 瞬時心拍数とは?

 心拍変動がある中で、1回ごとの心拍数が1分間継続した場合の数値を「瞬時心拍数」といいます。心拍数は、状況や体調によって変化するため、安静時や運動時の心拍数の変化を確認することが健康管理に役立ちます。

 普段の心拍数をチェックしながら、自律神経のバランスを整える方法を意識するのも良いです!気になる方はぜひご相談ください。

 下の図は、健常者ではR-R間隔が一定でないことを示しています。また、深呼吸によって、吸気時に心拍が増加(R-R間隔の短縮)して、呼気時に心拍が減少(R-R間隔の延長)する現象を呼吸性洞性不整脈と言います。呼吸によってペースメーカーである洞結節からの電気信号が全く同じように発信しないことを意味します。

 30拍/分以下を徐脈(じょみゃく)といって、脈が遅すぎると全身に血液が送られないので失神して倒れることがあります。

そこでペースメーカー(機械;デバイス)を胸に植え込みます。


健常者では、1拍ごとのR-R間隔は全てが異なります
1回ごとのR-R間隔を1分間に換算した心拍数が
瞬時心拍数です
 

 深呼吸の様に大きく息を吸おうとしても、肋骨が邪魔をして肺はある一定以上大きく膨らみません。ある箱に、箱より大きなゴム風船を入れて空気を入れても箱以上には膨らみません。しかし、肺の底にある横隔膜が伸びると、下方に肺は膨らみます。箱に入れた箱より大きな風船に空気を入れていった際、箱の底が抜けていたら風船は箱より大きく膨らみます。深呼吸とは、横隔膜を使って大きくガス交換をすることを意味します。

 横隔と言ってもほとんどが筋肉 (上左図赤い部分:身体の断面図)です。マラソン、ボクシング、水泳などの持久性スポーツ選手は横隔膜の柔軟性があり、伸び縮みがしやすいので大きく空気の出し入れができるので正しく深呼吸が出来ますから呼気時に心拍数が減少しやすく、運動不足の方よりもリラックスしやすくなるのです。

 逆に、横隔膜が硬く上手に使えないと、呼吸は浅く、心拍数も高くなりやすくなります。

 また、恐怖、不安があると息が大きく吐けないので意図的に心拍数を下げられないということになります。

 

 運動により心身がリラックスできる理由の一つは、横隔膜が柔らかいので肺が大きく動かせることでガス交換が出来ることから息を大きく吐くことで副交感神経機能を高めることが出来ることを意味します。

 深呼吸の出来ない人は基礎体力低下、運動不足も一因です。

 激しい運動をしなくでもヨガなどの呼吸法とストレッチを組み合わせる運動でも心身がリラックスできる理由は、横隔膜が柔らかくなるからです。

上記のグラフの縦軸は心拍数、横軸は時間です。
深呼吸5回(赤枠)をおこなった心拍変動を示したグラフです。

「深呼吸で心拍数を調整し、リラックスしよう!」

 呼吸の方法を少し変えるだけで、心拍数をコントロールし、自律神経のバランスを整えることができます。

 深呼吸と心拍数の関係

 

 深呼吸をすると、息を吐くたびに心拍数が下がることが確認できます。これは「呼吸性洞性不整脈」と呼ばれる自然な現象で、副交感神経の働きが強まっている証拠です。

1.しかし、呼吸を繰り返すごとに呼気時の最低心拍数が徐々に増加している場合、交感神経の働きが強くなっている可能性があります。呼吸の際に力み(りきみ)があると、精神的な興奮や筋肉の緊張が影響し、心拍数が上がってしまいます。

2.次に、「力まずに息を吐く」ことを意識した深呼吸では、呼気時の最低心拍数が一定になりました。これは、体がリラックスしており、副交感神経の働きが安定していることを示しています。息をゆっくりと吐くことで、**より多くのガス交換(酸素と二酸化炭素の交換)**が行われ、心拍数がさらに下がります。

3.3回目の深呼吸では、息を吐くときの心拍数にばらつきが見られました。これは、まだ少し力みが残っている可能性があります。

4.最後に、「力まず大きく息を吐く」ことを意識して深呼吸したところ、徐々に心拍数が安定し、呼気時に心拍数がより低くなる傾向が確認できました。深呼吸の方法に慣れてくると、自然に体が落ち着きやすくなるのです。

 深呼吸で自律神経を整えよう!

 深呼吸は、意識的に自律神経のバランスを調整する方法としてとても効果的です。正しく呼吸をすることで、副交感神経が活性化し、心拍数が落ち着いてリラックスできるようになります。

 日常生活の中で、ゆったりとしたしんこきゅうをとりいれることで、ストレスを軽減し、健康な体を維持することができますので、ぜひ試してみてください!

 気になる方は、ぜひご相談ください。

 

Mind-Body Conection Test
臥位、臥位深呼吸、臥位、立位へ体位変換、立位深呼吸、立位
における瞬時心拍数の推移

通常は、MBCT座位

スポーツ選手など身体活動の多い方は、MBCT立位

 Mind-Body Conection Testは、臥位と立位もしくは座位の姿勢変換と深呼吸による心臓自律神経の機能を確認する検査です。評価は瞬時心拍数、心拍変動周波数解析、呼吸性洞性不整脈によって行いますが、ここでは瞬時心拍数の評価をお話しします。

 ヒトの心身状態は、外部環境および内部環境が変化しても無意識に一定の状態に保たねばなりません。夏は汗をかいて身体を冷やし、酷寒の環境では鳥肌が立ち、身体を震わせて体温を下がらない様に反応します。温度調節だけでなく、睡眠、食欲、排泄など生命維持の機能は自律神経により調節されています。

 こうした自律神経は地域性があり、各内臓、筋にも交感神経と副交感神経が分布しています。私は心電図から心臓自律神経を計測できることに着目して、慢性疼痛、筋緊張を含めた心身の異常を評価して、施術効果の経過を観察しています。 

座位・深呼吸・座位の
瞬時心拍数の推移

  上記は「座位5分間、深呼吸6回(4秒吸気、6秒呼気)、深呼吸後の安静座位」の推移を測定した健常者の一例。

 健常者の臥位は50bpm後半~60前半bpm

 最初の座位は、67.3bpm, HF22.896m2, LF1.293

 深呼吸時は、吸気最高HR 81.5bpm, 呼気最低HR 59.5bpm       HF301.243, LF0.397

 深呼吸後座位は、65.1bpm, HF46.649m2, LF0.397

 

 深呼吸前後で心拍数が2.2bpm減少、HF心臓副交感神経は23.753m2機能亢進LF心臓交感神経は0.896機能抑制した。

座位・深呼吸・座位の
瞬時心拍数の推移

 上記は、同様のプロトコルですが、深呼吸6回(4秒吸気、6秒呼気)の際、腹式呼吸にて腹部を膨らませた状態を維持したまま深呼吸を実施。

 

健常者の臥位は50bpm後半~60前半bpm

 最初の座位は、66.7bpmHF505.626m2LF0.686

 深呼吸時は、吸気最高HR 83.3bpm, 呼気最低HR 62.6bpm       HF3759.13, LF0.468

 深呼吸後座位は、66.1bpmHF2059.67m2LF2.450

 

 深呼吸前後で心拍数が0.6bpm減少、HF心臓副交感神経は1554.044m2(407%)機能亢進LF心臓交感神経は0.896(357%)機能亢進した。 

座位・深呼吸・座位の
瞬時心拍数の推移

 上記は、同様のプロトコルですが、深呼吸6回(4秒吸気、6秒呼気)の際、腹式呼吸にて腹部をへこませて腹筋に最大の力を入れた状態を維持したまま深呼吸を実施。

 

健常者の臥位は50bpm後半~60前半bpm

 最初の座位は、66.7bpmHF505.626m2LF0.686

 深呼吸時は、吸気最高HR 83.3bpm, 呼気最低HR 62.6bpm       HF3759.13, LF0.468

 深呼吸後座位は、66.1bpmHF2059.67m2LF2.450

 

 深呼吸前後で心拍数が0.6bpm減少、HF心臓副交感神経は1554.044m2(407%)機能亢進LF心臓交感神経は0.896(357%)機能亢進した。 

 「りきみ」があると、心拍数の呼気時瞬時心拍数が減少しないことが解ります。 

本書は

深呼吸を見ながら自律神経を整える ことをまとめた書籍です。

 これまで研究されてきた実験、当院に来院された改善例です。

 

 正しい深呼吸自律神経機能を意識的に高められることから、条件さえ整えば、慢性疾患も改善します。

   

 これまでに無い

深呼吸・自律神経の書籍です

 

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