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山下整骨院・山下鍼灸院
体性-自律神経系 生活科学研究所
Institute of Somatic Autonomic Nervous System Life Science
院長 山下和彦(博士: 生活科学/大阪市立大学)
練馬区豊玉北4ー2ー12 AM9:30~PM6:00(月~金;土・日、祝祭日は要相談)
2025年4月20日 更新
右の写真は、私が大阪市立大学 人工環境室でおこなった鍼刺激の実験の様子です。
鍼刺激に対する生体反応を脳波、血圧、呼吸、心電図、身体柔軟性機能を用いて自律神経機能を評価しています。
(日本体力医学会で発表) (日本健康行動科学会で発表) (日本生理人類学総会で発表)
慢性症状に対応します。
・運動器(筋、腱、関節など)
・内科的症状(特に自律神経系疾患)
・医師の同意書があれば保険適応
状況により、
・自律神経機能検査
・K-W変法テスト
・深呼吸測定
などの各種検査によって病態を把握します。
身体が硬いと心身機能の低下となるので1~6をおこないます。
1. 筋緊張をとる
2. 痛みを取る
3. 姿勢を正す
4. 動作を正す
5. 深呼吸による呼吸運動訓練で
日常的に自律神経機能を改善さ
せる
6. 各種ストレッチ運動など、運動
指導により心身のリラックスを
促します
慢性症状の方の多くは運動不足、基礎体力低下傾向がありますので、心電図・呼吸測定しながらの施術となります。
施術による気分や感情と生理的な反応は異なるので、どの刺激で楽になるかを探っていきます。
上記6本立てを基本として、施術の取捨選択の組合せで日常生活、社会生活、スポーツ活動・運動が以前と同等に出来るようにします。
日本の医療は明治維新により、鍼灸・漢方による東洋医学が除外され、西洋医学に転換される大変革が起こりました。その後、職業訓練学校として、医術専門学校として現在も残っていますが、大東亜戦争以降は東洋医学の科学化が進み、現在では大学教育の鍼灸学科は全国12校です。
それまでは中国伝統の中医学、経穴・経絡を中心とする経絡治療が主流の東洋医学が、心拍数・血圧・脈波・血液検査(白血球、リンパ球など)・瞳孔・皮膚表面温度などによる「鍼刺激が生体に及ぼす影響について」自律神経機能を指標とする科学的分析が始まりました。現代医学的考え方による鍼灸の科学化です。
私は、大阪市立大学 生活科学研究科に所属して心電図と脳波、身体柔軟性を指標とした鍼刺激に対する生体反応を研究していました。
日本の鍼治療は仏教伝来とともに中国から伝わってきました。その後、目が不自由であった杉山和一によって大きな変革がもたらされました。日本の鍼は中国・韓国の鍼とは異なり非常に細い鍼を使い、痛みを極力抑えることができた鍼であることが最大の特徴です。そのために鍼管という鍼の管を用いて、刺したい場所に的確に刺せるようになりました。これは、江戸時代の五代将軍綱吉の時代です。鍼の素材は変わっても手法は現在と変わりません。
綱吉が、杉山和一の功績に褒美を与える際、
「和一、何か欲しいものはあるか?」の問いに、
杉山和一は
「目が欲しい」と言ったそうです。
そこで綱吉は
「では、お前に一つ目をやろう」
と言って、隅田川から一つ目の橋がある「一ツ目橋」周辺の「一つ目」という土地を与えたそうです。(現在、杉山神社があります。)
和一はその土地の半分に治療所、残りの半分に鍼師養成学校を作って、後進の育成にも力を尽くしたそうです。
杉山神社
第二次世界大戦後、冷え切っていた米国と中国の間に変化が出たのがニクソン大統領と毛沢東の時代です。1971年、事前交渉としてキッシンジャー国務長官が中国を訪問した際、ニューヨークタイムズの同行記者が急性盲腸炎になり緊急手術となりました。手術は成功しましたが痛みが残り取材どころではありません。そのとき、中国鍼を用いて痛みを取ったのです。米国人にとっては驚異です。そこで「鍼を刺して痛みを取った」という実体験を記者が東洋医学の神秘として世界に発信し、またたく間に情報が世界に広がり、世界の研究者達が鍼の科学的研究を始めました。中国では3000年間も治療として行っていますが、東洋医学が科学的に解っていることはごくごく一部です。
ちなみに、日本が戦争に負けた際に「マッカーサー禁止令」として鍼灸師、柔整師の施術行為が禁止されました。
「視覚障がい者が人に鍼を打つ? 皮膚を焼く?そんなものが医療であるはずがない!」
ということです。ほどなく、
1.養成施設での教育レベルの一定化
2.資格試験の実施
により、専門学校として再スタートし、現在は国家資格となっています。
しかし、平成10年の福岡地方裁判以降、学校の乱立で資格者が大量排出し整骨院、接骨院がコンビニよりも多くなりつつあります。(歯科医院は既にコンビニより多くなっています。)
アフガニスタン・イラク戦争で傷を負った米国軍人のPTSD(心的外傷後ストレス障害)の治療に鍼灸がおこなわれていました。
全米52州の退役軍人への鍼治療の指導者トップは中国人です。(日本温泉気候物理医学会にて)
日本の鍼は中国と異なり細くて痛みがありません。日本独自に開発された手法の基本は、江戸時代から変わっていません。
残念ながら、日本の大学での鍼刺激に関する数多くの研究発表が世界に発信できていない現状です。
日本と中国との鍼と最大の違いは鍼の細さです。日本の細い鍼は直径0.1㎜。いつの間にか刺されている蚊の口の直径は0.08㎜といわれます。痛くない日本の鍼の理由がここにあります。右の写真は中国鍼です。中国・韓国の鍼は日本の鍼と比較して、太くて長い鍼が主流です。太い鍼は細い鍼と比較すると痛みが伴う可能性があります。痛い鍼は筋緊張、心拍数上昇にもなり、痛みが高まる不安でリラックスできません。
そこで、中国人の高所得者層は日本で用いる細い鍼による治療を好みます。(日本温泉気候物理医学会での報告)
痛い鍼は効果が出ません。
いわゆる”響き”とは異なります。
当院で使用する鍼は、できる限り細い鍼から選択していきます。単に痛みが生じる鍼は交感神経を高め、心拍数を上昇させ、筋緊張がともないます。
心身の様々な症状の原因は外部環境からのストレス、心ん対内部の変調により、心身のアンバランスを調整しきれない状態にあります。日常の無理に耐えかねた状態ともいえます。
そして弱いところに症状が出て病気となりますから、すべての原因は現代社会のストレスとも言い換えられるでしょう。
無意識に心身を調整することが自律神経の役目ですから、組織の異常がなければ(非常に重要な点)自律神経機能を整えていけば早期回復につながります。
鍼灸による物理刺激は自律神経機能を整える手法です。