西武池袋線練馬駅から徒歩7分、桜台駅から徒歩4分
公式サイト
山下整骨院・山下鍼灸院
体性-自律神経系 生活科学研究所
Institute of Somatic Autonomic Nervous System Life Science
院長 山下和彦 (博士: 生活科学)
大阪公立大学 都市健康・スポーツ研究センター 客員准教授
体育学学士、教育学修士、柔道整復師、鍼灸師、健康運動指導士
2024年4月19日 更新
「機能性ディスペプシア」と医療機関で診断された当院来院者さまについて、ご了解を得た方々の個別具体的な改善症例をご紹介いたします。
また、症例の最後に、第113回日本内科学会の招請講演「機能性ディスペプシアの診断と治療」についてまとめた内容を添付しております。
以下に示す13症例は、胃の不調(吐き気、早期膨満感、むかつきなど)の他に「不安、イライラ、不眠、めまい、便秘、肩こり、腰痛、身体の硬さ」などが併発していることが多く、呼吸も浅い傾向があります。
心拍数は寝た姿勢(臥位)で80拍/分前後と高い状態で推移しているか、もしくは正反対に冷え性で60拍/分以下と低い状態で推移している場合があります。
胃の痛みや不快感のために身体は動かしたくなくなり、身体活動量が減少して徐々に元気さが無くなり、基礎体力低下による新陳代謝の低下から冷え性になるようです。
・2020年;便秘のためAクリニック受診。症状不変。
・2021年10月;Bクリニック受診後下痢を併発。
・2021年11月;Cクリニック受診も便秘症状不変。服薬継続。
・2023年2月;Cクリニックで精神科受診を勧められるが受診
せず。
・2023年8月;D消化器内科で機能性ディスペプシアと診断。
・2023年9月;Eクリニック胃のむかつき、便秘、下痢不変。
・2023年12月;腸のポリープ切除。
・2024年4月4日当院受診。5施設での医師の処方で改善なし。
主訴;便秘
現病歴;薬を飲んでも毎日の排便が無い。不眠で1時間ごとに
起きてしまうことがある。食事は胸のつかえのよう
な症状のために食べられずに体重は10㎏減少。
2回目の来院
・笑顔で来院。
・胃がスッキリ、便秘もスッキリして信じられない。
・不安症が消失。
・2日前の悪天候では症状がぶり返すが、その後正常。
・家族関係も改善傾向あり、一緒に食事ができる様になる。
・治療後は”ふわぁ~”っと気分が良い。
・数値は鍼治療後に改善している。
3回目の来院
・満面の笑みで来院
・1時間ごとに起きて熟睡できなかったが、来院後は1回起きる
程度で熟睡している。
・食欲が出て、お菓子を食べ過ぎてしまう。
・悪天候でなければ、朝は必ず快便。
4回目
・1週間に1回の治療4回直後にMBCT実施予定。
・すでに改善傾向にあるが、初日との比較で改善していれば、
1回/2週間に変更予定。
・本人は「効果が絶大、まだまだ週1回の来院希望」であった
・2020年;息苦しい日常生活が続き、心療内科受診。
・2021年秋;「食欲不振、吐き気、胃もたれ」で近隣医科受診。機能性ディスペプシアと診断される。
・2021年12月;服薬継続でも症状不変のために転院する。胃カメラ正常。ここでも症状不変。
・2022年冬;大学病院受診、ピロリ菌除去。機能性ディスペプシアと診断されるが薬物治療で症状不変。
・2023年秋~2024年2月;整体に3~4回行くが症状不変。
・2024年3月7日;「機能性ディスペプシア、整体、都内」で検索し、当院を選択し来院。眠りが浅く、息苦しさあり、冷え性でもある。
【治療経過】
・初回受診で軽くなる。
・風邪のために3週間あく。
・2回目の治療で心身が軽くなり、旅行で沢山食べられた。
・3回目治療後胃はスッキリして不快感ない生活に変わった。
現在は、眠りが浅く起床時にスッキリしていない。
初回鍼通電、手技にて症状改善。冷え性の方が顔の頬を赤らめて「気分が良い!こんな気分になったのは久しぶり。」と、1週間後の予約をされました。これから1時間以上をかけて帰宅するそうです。
2回の鍼治療後に旅行に行き、たくさんの量は食べられなかったが美味しく食事がとれて驚いた。
小学生から日常的に冷え性はあった。発症する前はダンベルを使って自宅で3~4回/週で筋トレはしていたが、現在は新宿までの通勤での歩行だけである。
2017年頃;毎年徐々に体重の減少があり、近隣医科の胃カメラは正常。機能性ディスペプシアと診断を受ける。
2022年3月頃;食事ができなくなり、不眠症から近隣医科でうつ病と診断され、8か月休職。
2023年12月;ストレスで機能性ディスペプシアの悪化。ピロリ菌除去したが、胃の不快感、早期膨満感から体重の減少。
2024年初検日;身長166.7㎝、体重40.9㎏
鍼通電治療終了後に腹部温灸、両肩回りの筋緊張を手技で改善させ、肩周囲9種類の自宅でのストレッチ運動指導で初回治療を終了。
気分が良くなり、体力測定を考慮したとダイナミック運動を指導。自宅での運動で改善傾向がありるため経過観察中。
胃の早期膨満感、胃もたれ、便秘、下痢が断続的に続く。
冷え性、めまい。
2022年1月;近隣医科での受診で胃カメラは正常。
2023年春頃;諸症状の増悪。
会社で行う1回/週の課題に対するプレゼンテーションおよび質疑応答が3月頃から大きなプレッシャーとなっていた。
職場;データ処理、工場現場での技術指導、トラブル対応。
運動;中学生がソフトテニス部、現在は1回/2週・60分間の卓球、1回/週・30分間のヨガ、以外はほとんど身体活動が無い。体力低下は自覚している。
睡眠;月に3回くらい、睡眠導入剤を使用している。
初回鍼通電と手技で心地よい眠気と胸のつかえが解消された感じを得たとのこと。
治療効果は上記グラフと数値で、明らかに自律神経機能が高まる。
約2時間(往復4時間)の通院時間となる。しかし医師の治療・服薬で期待が持てなかったことが1回で回復傾向が得られた効果を考えると通院する価値があると、1回/週を4回継続。休職中であったが復職予定が決まる。
・2022年9月頃から胃もたれ、早期膨満感あり。
・胃腸クリニックにて内視鏡・エコー採血には異常なし。
・2022年12月中旬、服薬で症状良好となった。
・2023年3月、居酒屋アルバイト開始するも肉体的に継続できない為に辞めることを店長に告げると、契約書を盾に損害賠償を請求され胃症状が再発。労働基準監督署に相談し解決するが胃症状は不変。
・心療内科で抑うつ状態と診断される。
・胃腸クリニックで再診するも症状不変。
・2023年7月に友人トラブル、他の医療機関で摂食障害と診断され、TMS治療開始するが症状不変。
TMS治療とは、脳の特定の部分に磁気を当てることで、神経細胞の活動を調節する治療法。主にうつ病などの脳の働きが低下した疾患に効果があり、日本では2019年に保険診療科された最新治療です。
・機能性ディスペプシアには鍼灸が効果あることを知る。
・2023年11月から鍼灸整骨院に1回/週で9回通院するも症状不変。
・ホームページで「機能性ディスペプシア・鍼灸院・東京」で検索して、当院を選択し来院。
・心電図および呼吸測定による自律神経検査(MBCT)、K-W変法テストの後、鍼通電治療、温灸、手技、運動指導、自宅での自己管理(ファイル)作成で終了。帰宅の際は自覚症状としての胃症状の軽減あり。
初回の帰宅途中にお腹がすいて、コンビニに立ち寄りアンパンを購入して食べる。
鍼治療前後の自律神経は安定しているが、むしろ元気がない状態である。バイト先、友人から騙されたショックもあり、積極的に行動する気力も無くなっていると言うので、K-W変法テストを実施した結果、基礎体力の低下が著明であった。
そこで、自宅でのダイナミック運動ファイル作成をおこない、1回/週・4回の治療の鍼通電・灸・手技・運動の併用で胃症状が軽減した。まだ、完全に回復していないが患者様の希望で経過観察に移行した。
17歳からうつ症状が発症し、慢性の全身疲労感あり。飲酒・喫煙は無く、1日20~30分間のウォーキングは欠かさない。
2月末には再度近隣の消化器内科で胃カメラ・大腸カメラでの検査予定。現状は、これまでも服薬効果なく放置していたが、ホームページを見て来院。
主観的評価では、これまでの鍼治療とは異なる「眠気の出る心地よさの感覚」になった。
電話連絡があり、症状良好維持しているとのこと。
寛解と思われるが「様子を観たい」とのことで日常生活の指導アドバイスをして終了とした。
医療機関3施設で不変から増悪、当院施術1回で改善傾向この事実に患者さんは不思議な顔をされました
4回治療の後、食欲が出て食べ過ぎて気分を悪くしたそう
・2022年8月中旬;胃痛増悪のためクリニック受診
胃カメラ正常
・2022年12月;胃痛、胸やけ、夜間に胃の灼熱感、冷汗
胃カメラで萎縮性胃炎
・2022年12月;精神科受診 双極性うつ
・2024年1月19日当院に来院
・不快感のために自宅でじっとしていることが多く、活動量が減って、以前から冷え性があります。
下図および下表のように、鍼前後の臥位、座位の心拍数は減少し、HF(心臓副交感神経)機能が高まり、心臓自律神経機能が高まりました。施術直後には胸のむかつき感が出たり引っ込んだと症状に涙出ました。
症状良好への兆しがありますが、患者満足までは至っていないので今後の症状改善を期待して継続しています。
・2回終了後、ショウガ湯、自宅での体操を継続することで症状改善傾向あり。
・2019年から慢性的な吐き気、食欲不振。
・2021年から症状増悪にてクリニックを受診。
胃カメラ正常、機能性ディスペプシアと診断。2週に1回の受診で1年間症状不変。
・2023年に転院、胃カメラ正常。
起床時の吐き気、時々嘔吐あり。以前より冷え性。公務員で座位での事務。
・ホームページを見て来院。
1回/週のペースで、心電図を測定しながらの鍼通電ならびにダイナミック運動療法Eランクを継続し、5回目から症状の軽減が始まる。
症状良好のため、終了。
約4年間で医療機関6施設で不変、当院施術1回で笑顔に!
約4年前から腹痛、胃痛、背部痛、ゲップがあり、胃痛は常時ある症例で、娘さんがホームページを検索して親子で来院された症例です。
既往歴は
H消化器病院に受診。
CTスキャン、胃カメラ、血液検査、共に異常なく、過敏性腸症候群を診断され、薬物を処方されるも症状不変のため中止。
K内科に受診。
胃カメラ異常なし。薬物を処方されるも症状不変のため中止。
Mクリニック受診。
胃カメラ、超音波画像、血液検査、共に異状なく、薬物を処方されるも症状不変のために中止。
T総合病院に受診。
「機能性ディスペプシア」と初めて診断され、薬物を処方差されるも症状不変のため中止。
Iクリニック
漢方薬を処方されるも症状悪化したため中止。
F内科
胃カメラ、血液検査、共に異状なく「機能性ディスペプシア」と診断され、薬物を処方されるも症状不変のために中止。
鍼灸院を検索して、ご自宅から約1時間かけて当院に来院。
現病歴は
常時、胃のヒリヒリ感、背部痛。
社会生活は、4回/週に午前中の半日、パートタイムでの勤務。
日常生活は、1日少量3食と少々の間食、24時~5時半の睡眠。
1. 最初の5分間仰臥位(仰向けで寝た状態)は、平均瞬時心拍
数(青)が66.3拍/分です。健常者は50拍/分後半~60拍/分前
半といわれていますので、心拍数は決して悪い状態ではあ
りません。
2. しかし、呼吸曲線(緑)は中図(Thoracic respiration)より
も上図(Abdominal respiration)のほうが振幅が大きく、や
や腹式呼吸での呼吸法で呼吸していることが解ります。
呼吸は、腹式呼吸で横隔膜を使う呼吸で心臓副交感神経機
能が高まり、心身が落ち着く方向に傾けます。呼吸の割合
としては呼吸法としては悪くはありません。
3. しかし、臥位深呼吸では、呼吸曲線が下降しません。
これは、息が吐けていないことを示しています。呼吸性洞
性不整脈の生理現象では深呼吸での呼気には心拍が減少し
ますが、この呼吸では瞬時心拍数が減少しないことが解り
ます。
4. 臥位深呼吸後の臥位3分間は心拍数が不安定な状態で推移し
ています。落ち着けていない状態です。
5. 座位に体位変換し、平均心拍数は70.5拍/分です。正常で
は70拍/分と言われているので、心臓自律神経機能は正常
です。しかし、呼吸パターンが腹式呼吸と胸式呼吸が逆転
しました。
6. 座位深呼吸では、胸式呼吸が主体で腹式呼吸はほぼ使って
おりません。これでは、呼気時最小心拍数は減少しませ
ん。これが心臓副交感神経機能の機能低下を示され、猪木
の低下に連動していると思われます。また、座位深呼吸で
は両肩が上がり、首、肩周囲の筋を収縮させて深呼吸をし
ていましたから、交感神経機能が高まり、深呼吸が深呼吸
になっていません。
7. 座位深呼吸後の座位3分間姿勢においても、深呼吸前よりも
胸式呼吸が大きくなり、腹式呼吸はほぼ使っていません。
常に骨格筋を使って心臓交感神経機能を固めての呼吸なの
で、心身共に緊張し続けている生活をしていることが考え
られます。
そこで、心臓副交感神経機能を高めることを主体として、機能性ディスペプシアで訴えている症状改善を目的とした鍼治療の前に、日常の自己管理として深呼吸が出来る様に、深呼吸を確認したのが次の図です。
上のグラフは、5回の深呼吸を示しています。
1. 全体を通して、中図の胸式呼吸が上図の腹式呼吸より振幅
が大きく、心臓副交感神経機能が高まりにくい状態です。
2. 腹式呼吸の振幅が徐々に大きく出来るようになっていま
す。
3. 初回は、腹筋に力を入れて、息を大きく吐くことを目的に
しているので、徐々に瞬時心拍数が増加することが解りま
す。
腹式呼吸が出来ないと深呼吸が深呼吸になりません。画像の他、各種検査で異常が認められない場合は新心機能低下の状態と考えられます。薬物で強制的の機能回復を行うと副反応(副作用)がともないう場合が考えられますが、医科での保険治療ではほかにやりようがないので仕方が無いのが現状です。
初回終了後には常時あった胃痛が解消され、背部痛が軽減。
その後も症状良好のため、希望により経過観察とになり終了。
1回の施術で症状良好、総合病院を中止
総合病院の検査ではすべて異常なしと診断されたが、胃の周辺がベルトで締め付けられるような圧迫感があり、姿勢は常に前かがみになってしまう。
食欲はありますが、食べられません。食べるとすぐに胃が痛くなって、どんどんと体重が減ってきました。
横になっていた方が楽で、椅子に座っていても医の圧迫感が常にあります。
総合病院で「機能性ディスペプシア」と診断され「胸脇苦満」の東洋医学的評価から漢方薬を処方されましたのが2022年11月から当院来院まで約9か月変化がありませんでした。
1か月は病院と併用していましたが、パーキンソン症状があると大学病院付属病院に紹介され、脳内のドーパミンが低下している検査結果から「初期の軽度パーキンソン病」と診断されました。
以下に、鍼・手技の副交感神経機能の施術前後におけるMBCT(自律神経機能検査)の結果をお示しします。
施術後の自律神経検査(MBCT)臥位心拍数が60拍/分前後まで減少して、心臓副交感神経機能が高まり、健常者と同等です。
1か月に1回の来院予定として、日常の呼吸法を指導。
漢方薬は8月20日で中止しました。
1回目;施術中に眠ってしまう。
2回目;1か月後(8/24)初回施術後に軽減した「胃の
むかつき」が更に減少しました。
3回目;2か月後(9/24)食事が以前と同じように食べ
られる時が増えてきて、症状良好。
4回目;3か月後(10/20)症状良好のため終了を告げるも、当院の治療が心地よく、1か月に1回の楽しみとして通院継続。
機能性ディスペプシアと診断されて1年6か月、治療法が無いと近隣の胃腸科の医師に言われて放置していました。
近隣のほぼ全ての整体、鍼灸院は通院したが症状不変。
現在は、食欲無く、無理に食べると気持ちが悪くなり、日常的に肩こり、頭痛がひどく、夜は眠れない時も増えてきたと訴えた来院者です。
メカニズム鍼治療前(下図)の臥位5分間の安静時瞬時心拍数は、約85拍/分でしたが、鍼治療後は約75拍/分まで減少し、副交感神経機能の亢進が認められました。
・不眠の方が、施術中はいびきをかいて眠っていました。
・施術直後、頭痛、肩こりは消えました。
・施術直後、胃のむかつきが全くなりました。
眉間にしわのあった不機嫌な方が、笑顔になりました。
あまりの効果に信じられないと言われ、この1年半の苦しみは何だったのかと言われました。
局所治療でなく、全身の自律神経機能を改善する当院の手法(筑波技術大学;西條一止のメカニズム鍼治療)に皮膚刺激を加えた副交感神経機能を相乗的に高める手法は、主訴の胃の症状の改善だけでなく、肩こり、頭痛などの諸症状にも1回の施術で効果を発揮しました。
1. 臥位心拍数、座位心拍数は共に、M6鍼治療後はM6鍼治療
前と比較して、明らかに瞬時心拍数が減少した。
2. 臥位深呼吸、座位深呼吸は共に呼気時最低瞬時心拍数が鍼
治療M6が呼吸振幅(呼気時に大きく息を吐いていることが
呼吸曲線(緑)が大きく安定して下降している。
3. 鍼治療M6前の座位MBCT深呼吸に着目すると、呼吸性洞性
不整脈が確認できない状態で、明らかな自律神経機能が乱
れていることが確認できる。
4. 鍼治療M6後の座位深呼吸の呼吸曲線が改善傾向にあり、呼
吸性洞性不整脈が改善されていることが確認できる。
5. しかし、鍼治療M6後座位深呼吸の呼気時瞬時心拍数は徐々
に増加しているので、深呼吸で息を吐こうという意識が高
過ぎて心臓交感神経機能が高まりとなっている。
症状良好のため、終了。
胃の調子が悪くなったのは息子が難病指定で入院、自分の仕事、夫の単身赴任で不安感ある生活が始まった頃と発症時期が一致。
担当医から機能性ディスペプシアと診断され、打つ手がないと言われて、当院に来院。
精神的にも肉体的にもストレス状態におちいると息が大きく吐けなくなり、呼吸が浅くなり呼吸数が増え、心拍数は上昇し、自宅での血圧測定は通常よりも増加し、イライラと筋緊張のためにリラックスできませんでした。
以下に、鍼治療前後の自律神経検査(MBCT)を示します。
職業は、午前中に自転車でルート営業を7年間されていました。臥位安静時心拍数が50拍/分前後で推移しているのは、全身持久力の能力が高いためであると思われます。
しかし、臥位、座位ともに、深呼吸で大きく息が吐けません。上部緑の呼吸曲線が下降しないことが息を大きく吐いていないことを意味します。
また、臥位、座位ともに、呼吸性洞性不整脈(参照)が乱れていますので、自律神経のみだれが推察されます。
そこで、以下のように深呼吸の学習をして頂きました。
上記は深呼吸の学習を4回実施した結果です。
1回目;呼吸曲線が一定ではなく、呼気量がいて胃でないこと
を表わしています。「りきみ」のある深呼吸が推察さ
れ、呼気時最小瞬時心拍数が徐々に増加していること
がわかります。
2回目;呼気量が徐々に少なくなり、呼気時最小瞬時心拍数も
徐々に増加しています。「りきみ」が推察されます。
3回目;呼気量が徐々に増加し、呼気時最小瞬時心拍数も
徐々に増加しています。「りきみ」が推察されます。
4回目;呼気量が大きく一定化しています。しかし、呼気時最
小瞬時心拍数が徐々に増加しています。「りきみ」が
推察されますが、これまでの中で呼吸が安定している
ことがわかります。
深呼吸の学習効果が認められます。
1. 大きなガス交換(1回の呼吸の振幅を大きくする)
2. 深呼吸に時間をかける(1回の呼吸をゆっくりする)
3. 「りきみ」をいれない。筋収縮は交感神経機能を高める
精神的にストレス回避の方法を会得されたようです
ただ、
鍼治療と深呼吸の確認による
心臓副交感神経機能の確認は重要であると思われます
症状良好にため、終了。
食欲不振のため3か月で12㎏体重減、1回施術で症状良好
胃の不快感を発症してから2週間後に内視鏡検査で「機能性ディスペプシア」と診断される。
しばらく放置していたが症状不変のため発症1か月後に近隣のかかりつけ医に受診、対処療法の服薬治療を受ける。
しかし、症状不変のために他の消化器内科を受診し薬を変えても症状不変。結局、発症から3か月で体重は12キロ減となり、ホームページを見て当院に来院。
来院時の症状は、食欲不振、無理して食べようとすると吐き気、常にお腹のむかつき、下痢はしないが同様の不快感あり。アルコールはやめた。これまで5~10年間で、1年に1回は胃腸の調子が悪い時はあったが放置することがあった。ピロリ菌なし。腰痛はこの2年間、常に軽度の症状が続いている。身体柔軟性欠如あり。
1回目;施術中に気分が良くなったためか眠ってしまう
施術後は気分良く、胃もスッキリした感じを得る
2回目;さらに症状良好となり、2週間後の予定
3回目;やや悪化するも、以前よりは良好。2週間後予定
4回目;良好を維持しているので、3週間後の予定
5回目;症状良好を維持しているため、再度3週間後予定
6~8回目;症状良好を維持。間隔を3週間とする
9回目~;症状良好を維持しているため4週間とする
10回目;2か月後来院。症状良好のため終了。
第113回日本内科学会招請講演
「機能性ディスペプシアの診断と治療」
機能性ディスペプシアの現在の認識について、日本内科学会の講演内容を簡単にお話ししておきます。
機能性ディスペプシアは、みずおち周囲の腹部症状で、その多くは食事にともなって出現する症状ですが、原因が無いのにもかかわらず、慢性的に様々な不快な症状が出現する病気です。
機能性ディスペプシアの中にはみずおち周囲の痛みや不快感、食後の胃もたれ、腹部膨満感、早期満腹感、悪心、食欲不振、げっぷ、嘔吐、等が含まれます。
症状の持続期間は1か月以内の場合でも6か月以上の場合でも症状の強さと生活の質の低下には差がありません。
症状の出現と内視鏡(胃カメラ)による胃の炎症には関連性が高くはなく、わずかに炎症と症状の関連性が指摘される程度です。
また、組織の異常にによる胃炎の大部分の原因であるヘリコバクター・ピロリ菌感染との関連性も高くありませんので、ヘリコバクター・ピロリ菌感染陽性者の機能性ディスペプシア症状を有する例に除菌治療を行っても、機能性ディスペプシア症状が消失するのは14例に1例程度であることが解っています。このため、機能性ディスペプシア症状を訴える器質的・組織上に異常の無い例には慢性胃炎とは区別する必要があります。
機能性ディスペプシアは多種の異なった原因・病状を有するため、1種類の治療ですべての機能性ディスペプシアに有効な方法は開発されていません。
受付時間 | 9:00~18:00 |
---|
休業日 | 実験・学会・試合遠征のみ休診 |
---|
お気軽にご連絡ください。