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山下整骨院・山下鍼灸院
体性-自律神経系 生活科学研究所
Institute of Somatic Autonomic Nervous System Life Science
院長 山下和彦(博士: 生活科学/大阪市立大学)
練馬区豊玉北4ー2ー12 AM9:30~PM6:00(月~金;土・日、祝祭日は要相談)
2025年6月5日 更新
柔道整復師の施術と「根本治療」の考え方
柔道整復師の施術において、「根本治療」という言葉が使われることがあります。しかし、この言葉は本来の医学的な概念とは異なる意味合いで用いられている場合があり、注意が必要です。
医療の本質は多角的な視点での施術
医学において、「根本的な治療」とは 病気の原因を完全に取り除くこと を指します。例えば、がん治療では 病巣を完全に切除すること が「根治療法」とされ、早期で転移がない場合、手術で治療が完了することがあります。
しかし、柔道整復師が扱う運動器の疾患では、急性疾患(ケガなど)は局所の問題ですが、慢性疾患では 複数の筋肉や神経の関係性が影響するため、一部分の施術だけで長期的に改善するとは限りません。
患者ごとに異なる回復の要素
同じような症状であっても、次のような要因によって 回復の度合いは異なります。
1.年齢
2.性別3.
3.基礎体力
4.運動習慣の有無
5.生活スタイル
しかしながら、柔道整復師の養成校では 統計学を学ぶ機会が少ない ため、症例の科学的な検証が不足していることが課題となっています。その結果、数例の改善事例をもとに「根本治療」と称される施術が提供されることがありますが、科学的根拠が十分でない場合もあります。
学会報告と技術向上の重要性
だからこそ、柔道整復師は 症例を積み重ね、学会で報告しながら、医師や専門家からの指摘を受け、技術と知識を常に更新していくことが重要 です。
施術を受ける際には、単に「根本治療」と謳われているだけでなく、その根拠や考え方をしっかり理解することが大切です。