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山下整骨院・山下鍼灸院
体性-自律神経系 生活科学研究所
 

Institute of  Somatic Autonomic Nervous System Life Science

院長 山下和彦(博士: 生活科学/大阪市立大学)

練馬区豊玉北4ー2ー12 AM9:30~PM6:00(月~金;土・日、祝祭日は要相談)

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感染対策として
「要予約」
03-3991-7943

 

 

 

 

 

 

 

2025年3月26日 更新

高血圧症は自律神経失調症の一つです。

 高血圧症の方でも小学生、中学生、高校生の子供の頃には高血圧症で無かったにもかかわらず、成人になって高血圧傾向もしくは高血圧症になってしまった方は、運動、食事、休養、飲酒、喫煙をコントロールの基本が継続されていれば、薬物治療を継続することは極めて少ないでしょう。

 家族、社会生活における人的ストレス、仕事のストレス環境下にさらされている状況が継続されている場合は、いくら自分自身が気を付けても症状が好転しない場合もあります。仕事などの外部環境が変えられない場合はご自身の生活習慣を変えることで薬を飲み続けることはなくなる場合も考えられます。

 薬という化学物質の服用以外に、鍼灸、手技、運動、深呼吸などによる自律神経機能の改善がどれだけ有効かは、その方の状況が全て異なるのでやってみないと解りませんが、クスリとの併用、ご自身の努力で回復に向かう可能性はありますので、ご相談ください。

 生活習慣の自己管理が出来ない、社会的ストレスが大きく、そのストレスを直接受け止めてしまう、といった条件が重なった場合には薬物治療の継続も仕方がない場合はあります。

 

 ここでは、2例の症例を報告します。

1,15年間、3剤を継続していた医師の方で、日本自律神経学会でも発表しています。β遮断剤は終了し、ARB、Ca拮抗薬は半減しました。

2,検診で高血圧を指摘されましたが、薬は飲みたくないと相談された方です。30歳前半の独身男性。食事がほとんど外食、コンビニ弁当で肥満体型、運動不足を自覚している方です。収縮期血圧150前後、拡張期血圧115前後。仕事で対人ストレスを常に感じています。

 

 このお二人は、毎回心電図と呼吸測定により心臓自律神経機能を観察しながらの施術で、その過程を見える化して納得して頂いています。

53歳、男性、内科医
15年間、3剤を継続して症状不変が当院の治療で改善

 15年前から高血圧治療のために投薬を継続していたが安定性が無く、鍼治療での降圧を期待して来院。

自宅では服薬中でも130~140/80~90。時折150/90。

 

全日本鍼灸学会では、β1遮断剤を終了しても症状良好であることを報告しました。(2021年6月)

 

日本自律神経学会では、さらに鍼治療を継続し、ARBおよびCa拮抗薬の半減しても症状良好を維持していることを報告しました。(2021年10月)

 

MBCT(Mind-Body Connection Test)による心臓自律神経機能検査

を示します。

鍼刺激前のMBCT
臥位5分間、座位5分間の心拍数は60拍/分前後で推移
臥位・座位の深呼吸では、深呼吸時の心拍数(赤枠)がバラバラ

不安定な呼吸性洞性不整脈が認められます。

鍼刺激後のMBCT
明らかに心拍数が減少し、深呼吸時の心拍変動、呼吸性洞性不整脈が安定したことが解ります。

     深呼吸の呼気時心拍数が40bpm前半まで減少し、   心臓副交感神経の機能が著明に亢進していることが解ります。

自律神経機能が改善に向かっていることを示していますが、
ある一定の心拍変動の中で心拍数が推移していません。

 鍼刺激前後のMBCTにおける血圧・心拍数を比較すると、自律神経機能が症状良好が期待できる結果が得られました。

室温23.9℃、湿度73.5%

 鍼刺激前           鍼刺激後

血圧 119/80           血圧 109/79

臥位5分間心拍数 61.7拍/分  ⇒  54.9拍/分

深呼吸最小心拍数 49.4拍/分 ⇒  44.0拍/分

臥位3分間心拍数 58.8拍/分     ⇒  54.6拍/分

座位5分間心拍数 60.6拍/分   ⇒    54.5拍/分

深呼吸最小心拍数 51.1拍/分    ⇒    46.3拍/分

座位3分間心拍数 60.1拍/分   ⇒  53.8拍/分

 

結果

1. 鍼刺激後の血圧の低下が認められた。

2. 安静時心拍数は臥位、座位ともに減少した。

3. 心臓副交感神経機能は鍼刺激後に高まった。

4. 鍼刺激後の深呼吸は安定した呼吸性洞性不整脈が   

 認められた。

 

考察

約15年間の服薬を継続している本症例は、当院の鍼刺激 の継続により、安定した降圧の可能性が示唆された。

 

 鍼刺激直後は著効を認めるが、今後は日常生活、社会生活の心身へのストレスによる服薬の無い生活に成り得るか、鍼刺激の継続と運動・休息・栄養・喫煙・飲酒のコントロールが今後の課題です。

平均HR 57.5bpm(51.4~66.6bpm)

平均HR 55.9bpm(49.9~62.6bpm)


血圧121/82, HR64   ⇒ 108/74, 61

1週間前と比較して、鍼通電の平均心拍数の減少、
副交感神経・交感神経の機能亢進が認められる。

平均HR 56.6bpm(50.1~63.1bpm)


血圧126/85, HR65   ⇒ 117/80, 58

前回と比較して、大きな波のうねりの様に心拍数の増減が観察できる。心拍数の減少は認められるが安定した状態ではないが、改善傾向が示唆された。

平均HR 55.6bpm(49.8~65.4bpm)


血圧108/77, HR63   ⇒ 113/74, 53

7月5日の前回と比較して、心拍数は減少した。

HR 51.7bpm(47.1~57.5bpm)


血圧108/78, HR58   ⇒ 104/70, 51

7月12日の前回と比較して、心拍数減少が認められる。

HR 55.1bpm(48.2~64.6bpm)



血圧116/82, HR59   ⇒ 115/78, 52

HR 58.9bpm(49.5~71.4bpm)



血圧112/73, HR60   ⇒ 104/71, 55

HR59.0pm(53.9~67.4bpm)


血圧108/76, HR61   ⇒ 115/78, 60

2020,8,10からβブロッカー(メインメート)
2.5㎎を1.25㎎に減薬し、経過観察となる

                      HR57.6pm(49.7~64.0bpm)

                      HF 16.597m2, LF/HF 1.361


               血圧111/77, HR60   ⇒ 110/73, 54

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