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山下整骨院・山下鍼灸院
体性-自律神経系 生活科学研究所
Institute of Somatic Autonomic Nervous System Life Science
院長 山下和彦(博士: 生活科学/大阪市立大学)
練馬区豊玉北4ー2ー12 AM9:30~PM6:00(月~金;土・日、祝祭日は要相談)
2025年4月13日 更新
自律神経は無意識に心と身体を調節する機能です。
呼吸調整=深呼吸のみが意識的に自律神経を調整できる方法です。呼気に心拍数は減少し、吸気に心拍数は増加します。この現象が呼吸性洞性不整脈です。呼吸性洞性不整脈によって心拍数が変動することを心拍変動といいます。
自律神経障害のある代表的な病気が心不全、糖尿病、精神的ストレスなどですが、病態によっては心拍変動、呼吸性洞性不整脈が起こりません。
しかし、深呼吸によって意識的に心臓自律神経機能を高めることにより、心と身体の状態は症状良好の方向に導くことが出来ます。
そこで、正しい深呼吸になるように目で深呼吸を確認しながら、意識的に心と身体を良好にさせることが出来ます。
以下のグラフは、私の深呼吸5回の推移です。深呼吸の間の休憩インターバルは約2分間です。
私の深呼吸5回です。
インターバル2分間平均心拍数 呼気時最小瞬時心拍数 呼吸時間 深呼吸積分値mV-秒
深呼吸前座位;58.9bpm(回/分)
深呼吸1回後;58.2bpm 56.8pm 50.2秒 245.4㎷-秒
深呼吸2回後;57.2bpm 53.9bpm 55.5秒 337.7㎷-秒
深呼吸3回後;55.6bpm 54.3bpm 57.7秒 324.1㎷-秒
深呼吸4回後;56.2bpm 54.5bpm 73.1秒 321.9㎷-秒
深呼吸5回後;54.1bpm 53.4bpm 74.2秒 363.8㎷-秒
深呼吸を約2分間の休息を入れて5回繰り返しました。
安静座位心拍数58.9bpmを基準にして、自律神経機能を心拍数で評価した結果を以下にまとめます。
1. 深呼吸を5回繰り返した後には座位心拍数が58.9bpmか
ら54.1bpmに減少し、心臓副交感神経機能が亢進したこ
とが認められました。
2. 深呼吸の呼気時最小瞬時心拍数は1回目の56.8bpmから
53.4bpmまで減少し、心臓副交感神経機能が亢進したこ
とが認められました。
3. 深呼吸5回の呼吸時間は50.2秒間から74.2秒間に延長し、
深呼吸に要した時間が長くなっています。
深呼吸の時間は長い方が心臓副交感神経機能が亢進する
ことが解っていますので、明らかな心臓副交感神経機能
の亢進が認められます。
4. 深呼吸の振幅は大きいほど心臓副交感神経機能が亢進す
ることが解っています。深呼吸積分値を初回と5回目を
比較すると、245.4㎷-秒から363.8㎷-秒まで増加してい
ますので、心臓副交感神経機能が亢進していることが認
められます。
以上の結果から、深呼吸5回を休憩2分間隔で5セットおこなった深呼吸訓練により、心臓自律神経機能が亢進することが解りました。
この先行1例研究から一般論に進められるかどうか、症例数を増やして確認することが重要になります。
年齢、性差、運動経験あり、運動経験なし、疾患別、疾患の症状の程度別など対象の分類により、深呼吸の効果に関する適応限界を知ることは重要です。
本書は
深呼吸を見ながら自律神経を整える ことをまとめた書籍です。
これまで進めてきた研究と実践の結果を改善例として掲載しています。
正しい深呼吸は自律神経機能を意識的に高められることから、条件さえ整えば、慢性疾患も改善に方向付けます
これまでに無い
深呼吸・自律神経の書籍です
2023年7月21日出版